経営方針?戦略

経営理念

情報革命で人々を幸せに

当社および当社子会社(以下「当社グループ」といいます。)は、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするサービスやテクノロジーを提供する企業グループを目指し、情報?テクノロジー領域においてさまざまな事業に取り組み、企業価値の最大化を図っています。

経営理念?ビジョン?バリュー

経営方針

経営理念の実現により、
持続可能な社会に貢献します

当社グループは、上記の経営理念に基づき、「すべてのモノ?情報?心がつながる世の中」の実現を通じて、持続可能な社会の維持に貢献し、中長期的な企業価値向上を達成すべく、当社グループが優先的に取り組むべき課題として、下記6つの重要課題(マテリアリティ)を2020年4月に特定しました。

ソフトバンクのマテリアリティ
(重要課題)

事業を通じた
社会課題解決

DXによる 社会?産業の構築,人?情報をつなぎ 新しい感動を創出,オープンイノベーションによる 新規ビジネスの創出

企業活動を通じた
社会課題解決

テクノロジーのチカラで 地球環境へ貢献,質の高い 社会ネットワークの構築,レジリエントな 経営基盤の発展
マテリアリティ(重要課題)

「成長戦略」と「構造改革」
により
持続的な成長と
中長期的な企業価値の
向上を目指します

成長戦略「Beyond Carrier」

通信事業のさらなる成長、
ヤフーの成長、
および新領域の拡大により、
持続的な成長を目指します

当社グループは「Beyond Carrier」を成長戦略と定めています。スマートフォンやブロードバンドの契約数拡大、および新たなインフラである5G(第5世代移動通信システム)の取り組みを通じ通信事業をさらに成長させながら、子会社であるZホールディングス株式会社(旧社名:ヤフー株式会社、以下、便宜上「ヤフー」といいます)とのシナジーの最大化を図ります。
さらに、ソフトバンクグループ株式会社(以下「ソフトバンクグループ」)が投資している世界中の有力なAI(人工知能)企業や、国内外のさまざまな企業との連携を通じて、新領域の拡大を図っています。従来の通信キャリアという枠組みを超え、通信事業に加えてヤフー、そして新領域という3つの領域を伸ばしていくことで、持続的な成長を目指します。

通信事業のさらなる成長、ヤフーの成長、および新領域の拡大により、持続的な成長を目指します

通信事業のさらなる成長

当社は、日本の国民全員がスマートフォンを持つ「1億総スマホ」の時代が今後訪れると見込んでいます。スマートフォン契約数の拡大に向け、当社は、マルチブランド戦略、大容量データプランなど従来の戦略を徹底的に強化し、ヤフー?「PayPay」との連携などにより、新たな魅力を提供し同業他社との差別化を図っていきます。これらの施策により、2023年度までにスマートフォン累計契約数※13,000万件(うち、5Gスマートフォン割合は6割)の達成を目指します。

[注]
  1. ※1
    法人契約を含みます。
マルチブランド戦略

お客さまの多種多様なニーズに応え、アクティブにスマートフォンを活用するユーザー向けの“ソフトバンク”、ライトユーザー向けの“ワイモバイル”、そして学生など若年層向けの「LINEモバイル」と、さまざまな選択肢をご用意しています。

SoftBank?Y!mobile?LINE MOBILE

このように幅広い選択肢をご用意することで、新規のお客さまのあらゆるニーズに対応し、また、ライフスタイルの変化などによりニーズが変わったお客さまには、グループ内の別ブランドを勧めることで、アップグレード促進や解約抑止にも繋げています。スマートフォン累計契約数3,000万件の達成に向け、今後も全ブランドで契約数拡大を目指します。

ヤフー?「PayPay」との
連携による差別化

“ソフトバンク”や“ワイモバイル”のユーザーは、ヤフーのeコマースサービスをとてもおトクに利用することが可能です。会員制サービス「Yahoo!プレミアム」の全特典の無料提供や“ソフトバンク”スマートフォンユーザーに対しては「PayPayモール」での購入で、毎週日曜日は最大20%相当※2を「PayPay」等のポイントで還元し、さらには“ソフトバンク”契約時にPayPayボーナスライトを付与するクーポン特典※3を提供することなどにより、既存のお客さまとの結びつきを強化しつつ、顧客基盤の拡大を図っています。

[注]
  1. ※2
    2020年7月時点。指定の支払方法での決済額に対してポイントが付与されるなど、付与のための条件があります。
  2. ※3
    2020年5月時点。特定プラン加入など、特典の進呈のための条件があります。
  3. 「PayPay」は当社とヤフーが共同で行っている事業です。
5Gの拡大に
向けた取り組み

当社グループは、5Gの商用サービスを2020年3月に開始しました。今後、4Gで培った強みを最大限活用し、他社とも連携しながら、展開エリアの拡大を図ります。2020年度末に全国47都道府県への展開、2021年度末には人口カバー率90%超を目指します。
5Gの展開により、スマートフォンで今まで以上に高画質?大容量の動画が視聴可能となるだけでなく、従来スマートフォンでは実現できなかったような高グラフィックのゲームや、さらにはVR(仮想現実)を用いた遠隔地からのリアルタイムスポーツ観戦といった最先端のサービスも、爆発的に拡大すると見込まれています。
新規ビジネスにおいても5Gは重要な役割を果たしています。当社は、ソフトバンクグループの投資先などが持つ革新的なビジネスモデルと最先端のテクノロジーを日本に導入し、新しいビジネスの創出を図っていますが、今後市場の拡大が見込まれるIoT(モノのインターネット)サービスやロボット、自動運転の実現には5Gの持つ「高速大容量」「多接続」「低遅延」の技術が重要なカギとなります。新規ビジネスを拡大していくにあたり、5G技術を持っていることは当社の大きな強みとなっています。

5Gに向けたソフトバンクの取り組み
法人のデジタル化戦略

ニューノーマル時代における企業のデジタル化需要の拡大を捉え、業務のデジタル化や自動化に適したソリューションの販売に注力しています。さらに、IoTやAI、クラウド、ロボットなどの最先端技術を用いた高付加価値ソリューションを提供することで、企業のデジタルトランスフォーメーションを加速します。このように、社会に新しい価値を生み出していくことにより、当面の間、法人ソリューション等売上高を毎年2ケタ増収させ、法人事業の営業利益を毎年2ケタ増益させることを目指します。

ヤフーの成長

2019年6月に連結子会社化したヤフーは約5,100万人の月間ログインユーザーID数、および100超のサービスを有しており、戦略?サービス?リソースを統合することで両社のシナジーの最大化を図ります。また、当社、ソフトバンクグループ、およびヤフーとの共同出資会社であるPayPay株式会社が提供するスマートフォン決済サービス「PayPay」をはじめ、多彩なサービスの展開を通じて、あらゆるシーンでさらに便利にスマートフォンを使っていただける日常を目指しています。

ヤフー事業はコマース領域とメディア領域で構成され、コマース領域においては「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!トラベル」「PayPayモール」「PayPayフリマ」「ZOZOTOWN」などのeコマース関連サービス、「Yahoo!プレミアム」「Yahoo! BB」などの会員向けサービス、「Yahoo!ウォレット」「Yahoo!カード」などの決済関連サービスなどを提供しています。今後もソフトバンクユーザーへのプロモーションを継続することなどにより、eコマース取扱高の持続的な成長を実現し、2020年代前半にeコマース取扱高(物販)で国内No.1となることを目指しています。
メディア領域においては「Yahoo! JAPAN」トップページや「Yahoo!ニュース」などのほか、ディスプレイ広告や検索広告などの広告サービスを提供しています。現在は、「PayPay」による実店舗での購入状況データの活用などにより、オンラインだけでなくオフラインデータを活用したマーケティング支援に注力しています。

今後もソフトバンクの持つ通信技術と、ヤフーの持つビッグデータ、そしてソフトバンクグループが投資するAI企業群の最先端テクノロジーを活用することで、他社にはまねできない未来を創っていきます。?

ヤフーの成長

新領域の拡大

ソフトバンクグループの
投資先などの
最先端ビジネスモデルを
日本で展開

当社は、ソフトバンクグループが出資する有力なユニコーン企業やそのビジネスパートナーらと連携し、ジョイントベンチャーの設立などを通じて、FinTech、シェアリングエコノミー、クラウド、AI、IoT、ロボティクスなどの分野において世界中の優れたテクノロジーやビジネスモデルを日本で展開しています。スマートフォン決済サービスの「PayPay」、AIを活用したタクシー配車プラットフォームの「DiDi」、最先端のコミュニティ型コワーキングスペース「WeWork」などがその代表例ですが、どれも日本での垂直立ち上げに成功し、サービス開始1年程度でユーザー数を大きく伸ばしています。

ソフトバンクグループの投資先などの最先端ビジネスモデルを日本で展開
[注]
  1. ※4
    売上高1,000億円以上の上場企業969社のうち、当社と取引を有する企業900社の割合の概数です。
  2. ※5
    直営店、代理店、量販店、併売店を含む店舗数となります。
  3. 数値は全て2020年3月末時点です。
新領域の取り組み事例
PayPayの「スーパーアプリ」化

当社がヤフーと共同で設立したPayPay株式会社は、バーコードやQRコードを用いたスマートフォン決済サービス「PayPay」の提供を行っています。お客さまに同サービスを日常的に使用いただくことを企図した各種キャンペーンが功を奏し、大きく認知度を上げ、2020年6月には、累計登録ユーザー数※6が3,000万人を突破し、「PayPay」が利用できる加盟店数は230万カ所※7を突破しました。
「PayPay」は、日本国内のキャッシュレス決済の普及を促進し、日常のあらゆる場面で利用できる多機能な「スーパーアプリ」を目指し、日々サービスを進化させています。既に「オフライン決済」だけでなく「オンライン決済」「公共料金決済」「金融サービス」などへもサービスの幅を広げています。あわせて「PayPay」からeコマースや金融サービスなどの事業への送客を行うことなどにより、「PayPay」を活用して当社のモバイルサービスを差別化し、スマートフォン契約者数増加につなげていきます。このように「PayPay」を中心に当社グループとしての事業シナジーを追求し、当社グループの収益貢献事業に育成します。

PayPayの「スーパーアプリ」化
[注]
  1. ※6
    アカウント登録を行ったユーザー数です。
  2. ※7
    店舗やタクシーなど、「PayPay」への加盟契約申込数です。

構造改革

さらなる経営効率化へ

当社グループは、成長戦略と同時に、構造改革にも徹底的に取り組んでいます。
「業務工数とコストを半分に、生産性と創造性は2倍に」を目指す「Half & Twice」施策と、AIやRPAを活用して業務時間の短縮を目指す「Smart & Fun!」施策により、業務プロセスを根底から見直し、効率性の追求とコスト削減を図っています。また、通信の人員を新領域へシフトする施策やデジタルワーカーを創出するプロジェクトにより生み出されたリソースを既存事業から新領域へ振り向け、「Beyond Carrier」戦略の下、次々に創出される新しい事業を推進する原動力としていきます。

お客様窓口?法人営業?ショップ?保守?社員サポート

また、当社グループは、全社的なコスト効率化に取り組むことで、売上を拡大させながらも固定費※8を現在の水準に維持することを目指します。全社にわたるオペレーションのデジタル化推進による生産性の向上や、在宅勤務の推進などの働き方改革の実施に加え、ネットワーク関連費用については、PHSや3Gサービスの終了等に合わせた設備の最適化などにより、コストの最適化を図ります。その他、Zホールディングスグループとの共同購買やグループ内企業による業務の内製化等も推進し、当社グループ全体としてのコストダウンも図ります。

[注]
  1. ※8
    コンシューマ事業および法人事業に係る償却費、ネットワーク関連費用、人件費、広告宣伝費、販売促進費、ショップやオフィスに係る費用等です。

財務目標?戦略

営業利益1兆円へ

2019年5月に公表した「営業利益1兆円」の目標に対し、2022年度という達成時期および達成にむけた具体的な財務数値を以下のとおり定めました。

2019年度
実績
2022年度
目標
売上高 48,612億円 55,000億円
調整後EBITDA 16,031億円 17,000億円
営業利益 9,117億円 10,000億円
親会社の所有者に帰属する純利益 4,731億円 5,300億円
設備投資額※9 3,713億円 毎年4,000億円程度
調整後フリー?キャッシュ?フロー※10 6,447億円 毎年6,700億円以上
ネットレバレッジ?レシオ※11 2.4倍 2.4倍から改善
[注]
  1. ※9
    設備投資額は、検収ベース。Zホールディングスグループ、IFRS第16号および法人向けレンタル端末に係る金額を除きます。
  2. ※10
    調整後フリー?キャッシュ?フロー=フリー?キャッシュ?フロー±親会社との一時的な取引+(割賦債権の流動化による調達額-同返済額)、IFRS第16号適用による影響を含み、Zホールディングスグループに係るフリー?キャッシュ?フローを除きます。また、2020年度については、当社によるLINE株式会社公開買付けのための支出による影響を除きます。
  3. ※11
    ネットレバレッジ?レシオ=純有利子負債÷調整後EBITDA
  4. 2022年度の目標には、Zホールディングス株式会社とLINE株式会社の経営統合の影響は反映していません。

成長と株主還元を両立

当社グループは、成長投資と株主還元の原資となるフリー?キャッシュ?フローを重要な経営指標と考えています。当社は、成長投資の継続と高い株主還元の両立を図るため、設備投資は毎年4,000億円程度に抑える一方で、M&Aを含めた成長投資に毎年500~700億円を投じ、これらの投資を行った上で、年間6,700億円以上の安定的な調整後フリー?キャッシュ?フローの創出を目指します。
当社グループは健全な財務体質の維持にも取り組んでおり、ネットレバレッジ?レシオについては、2019年度実績の2.4倍から徐々に改善を図ります。

株主還元?配当